成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL)およびHTLV-1キャリアに関する臨床病理学的解析および遺伝子解析

テ ー マ : 「成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL)およびHTLV-1キャリアに関する臨床病理学的解析および遺伝子解析」
研究期間 : 倫理審査委員会承認日 ~ 2021年3月31日
対  象 : 成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL)およびHTLV-1キャリアと診断された方

本講座ではこのたび上記テーマ (申請者: 琉球大学大学院医学研究科細胞病理学 教授 加留部謙之輔)の臨床研究を行うこととなりました。リンパ系悪性腫瘍(いわゆる悪性リンパ腫)は血液のがんの中でも最も頻度が高いものであり、沖縄県においても毎年多数の方が発症されています。リンパ系悪性腫瘍は何十もの細かい分類(亜型といいます)に分かれますが、その亜型によって、治りやすいものと治りにくいものがあります。沖縄におけるこの各亜型の頻度分布は日本の他の地域や世界と異なる特徴があります。特に、発症してからの平均余命が約13ヶ月という非常に治りにくい成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL)という亜型の頻度が高いのが特徴です。今回の研究ではATLをターゲットにして、腫瘍の生物学的特徴と臨床所見の関係性を明らかにする研究を行います。特に遺伝子異常に注目して解析し、腫瘍細胞の性質が症状や治療の効果にどれほどの影響を与えるかを調べます。それらがわかれば、将来的にATLの患者さんの治療や診断に大きく貢献できると考えられます。

この研究は、ATLの患者さんから診断のために採取された検体の”残り”を活用しますので患者さんの負担が増えることはありません。

保存する検体には保存のための別の番号が付けられます。その検体番号と病院名、施設内ID番号、病型、性別、生弁月日とが連結可能な形で、管理台帳ファイルに管理・保管されます。管理台帳ファイルは当院内でパスワードをかけたコンピューター内で保管され、第三者が患者さんを特定することはできません。この研究に参加された方々の年齢や性別、検査結果などは学会や論文で公表・使用されることがありますが、個人が特定されることはありません。また、この研究の記録が適切に残されていることなどを確認するために、当院の関係者が診療記録を見せていただき、内容の照合を行うことがあります。

本研究は琉球大学および当院の倫理委員会にて承認を受けて進めます。使用に同意されない場合は自由に使用の拒否ができますし、それによって診療の内容が影響することは一切ありません。成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL)およびHTLV-1キャリアに関する臨床病理学的解析および遺伝子解析

ご不明な点は、以下にお問い合わせください。
【社会医療法人敬愛会 中頭病院 血液腫瘍内科】
医師 林 正樹 (はやし まさき)
TEL: 098-939-1300
FAX: 098-937-8699