
中頭病院外科は中部病院のDNAを引き継いだスタッフにより開設され、大学病院を中心とした日本本土の医療のスタイルではなく米国のスタイルにより近い形の診療を20数年にわたり展開、発展させてきました。心臓外科以外の外科の範囲は全て網羅し、常に最先端に限りなく近い外科治療を追求・実戦し現在に至っています。臓器では肺や縦隔、食道等の胸部外科、胃腸や肝臓などの消化器外科、乳腺外科、甲状腺、副甲状腺や、副腎などの内分泌外科、動脈留や静脈瘤、動脈閉塞疾患、血液透析に必須のブラッドアクセスを行う血管外科、そしてその他ソケイヘルニアなどを初めとした総合・一般外科といった全てのフィールドをくまなくカバーしてきました。また、外科治療の質に関しても常に最良のものを求め努力をしてまいりました。特に1990年代より世界で急速に発展した内視鏡手術に関しては、1991年に腹腔鏡下胆嚢摘出術を県内で最初に行い、胸腔鏡下胸部交感神経切離術は国内で最初に行っています。その後も多くの分野でこの先端技術を応用し患者さんに優しい手術を導入・発展させてきました。
平成20年度からは胸部外科医の加入によりかねてから念願であった臓器別の診療体制が可能となりました。外科の中からより専門性の高い胸部(呼吸器)外科、乳腺外科、血管外科には担当部長を配し診療に当たりました。その他の腹部外科は総合外科・消化器外科という体制としました。総合・消化器外科においてはさらに、胃を中心とした上部消化管外科、大腸を中心とした下部消化管外科、肝胆膵外科のサブグループに各部長を配してより高い専門性をもって質の高い外科医療がこれまで以上に提供できるようにしています。
総合・消化器外科では症例数も県内では最大数を誇りますが、手術の質に関しても患者さんの体に優しい腹腔鏡手術を積極的に行い良好な結果を出しています。また、全国でもごく少数しか行われていない減量手術も積極的に行い良好な成績を出しています。
また、医師の仕事は目の前の患者さんを治すだけではありません。日常診療の中から得られた重要な医学的知見は人類の財産ですからこれを学会や研究会などで積極的発表することによりに我々の成長のみならす医学そのものの発展にも貢献できます。本年度もこれまで通りそれらを実戦してきました。