乳がんの治療

リボンマーク乳がんの治療

乳がんの性質・進行度、治療の目的、ご本人の希望・体力などに合わせて、下記の全身治療・局所治療を組み合わせて行うことが治療の柱となります。病気のことだけでなく、患者さんの希望・社会的背景などを考慮して治療を選択していくことが大切です。

◉ 局所的治療

病変のある乳房や脇をターゲットとした治療を局所的治療と呼びます。手術が最も重要で、それを補助する放射線治療があります。遠隔転移のない方は全例で必要になる治療です。

手術

がんを取り除く治療です。病変の大きさや広がりによってどのような方法で行うか相談して決めていきます。

乳房 部分切除術(温存術)乳房切除術(全摘術)
                + オプション 再建術(人工物による再建、自家再建)

リンパ節 センチネルリンパ節生生検 腋窩廓清

放射線治療

がん細胞を放射線で攻撃します。局所再発率を低下させるために、温存術後の方、腫瘍径が5㎝を超える方、リンパ節転移数の多い方などが対象となります。基本的に手術が終了して1ヶ月後の傷の落ち着いた時期から開始します。ひと月ほど平日毎日通院していただき、乳房や脇に放射線を当てていきます。照射した皮膚の表面が赤く日焼けのようになることがあります。汗もかきにくくなりますので保湿が重要です。

◉ 全身治療

全身に効く薬物による治療です。乳房のみならず血管やリンパ管に流れたがん細胞を攻撃することができます。基本的に浸潤のみられる乳がんでは全例に必要となってきます。

現在、乳がんでは以下の3つの全身治療を一般的に行っており、乳がんのタイプを調べることで、どの治療が効果的か、ある程度予想することができます。

内分泌療法

女性ホルモンの影響を受けて増殖するタイプの乳がんは全体の約7割を占めます。このタイプの乳がんは、女性ホルモンを抑えることで、がん細胞の増殖を抑制することができます。閉経前と閉経後で使用するお薬が異なります。

抗がん剤

がん細胞が増殖する過程を阻害し、体内のがん細胞を殺してしまいます。増殖力の高い乳がんに特によく効きます。

分子標的薬

がん細胞の増殖過程で重要な役割を果たす特定の分子をターゲットとするお薬で、がん細胞の増殖を抑えたり、生存できないようにします。近年著しく発展している分野のお薬で、乳がんではHER2(タンパク質の一つ)をターゲットとしたハーセプチン(一般名:トラスツズマブ)などが使用されます。

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