形成外科
2014/10/08

形成外科シリーズ ② きずあと

■傷あとが気になる・・・■


以前ケガをした部分の傷あとが目立つ

手術で切った傷あとが目立つ

できるだけ目立たない傷にしたいとお考えの患者さまへ

傷がおちついて「傷あと」になってしまうと、薬や軟膏による治療は、基本的にはほとんど効果はありません。手術治療で、傷あとを目立ちにくくすることができます。

■瘢痕形成術(傷なおしの手術)■


手術は、傷あとを境界線で切除し、より傷あとになりにくい方法(形成外科的縫合法)によって縫い直します。この際、傷の場所・向き・大きさ・幅などにより、切除のデザインを工夫することがあります。基本的には局所麻酔で無痛で手術を行うことができます。抜歯は1週間弱で行ないます。
傷あとを完璧になくすことはできません。傷あとの幅を小さくしたり、向きを皮膚のしわのラインに合わせたりして、目立たなくすることを目的とします。ですから、もともと目立ちにくい傷あとには、この手術はあまり効果はありません。

■体質■


傷あとがキレイになる体質と、そうでない体質の方がいらっしゃいます。極端な場合、ケロイド体質と言って、傷あとがだんだんと大きくなってくる場合もあります。その場合、追加でケロイド予防の治療が必要となります。

■術後のケア■


縫った傷は、最初は固く、少し盛り上がり、濃い色が付くことがあります。これは傷が治ろうとする自然な反応なので、問題はありません。個人差がありますが、傷あとは3〜6ヶ月ほどで落ち着いてきます。それまでは、傷あとは幅が広がったり、紫外線などの刺激で色が沈着したりしやすい状態になっています。
傷が落ち着くまでは、皮膚の張力を和らげるためにテープを貼ったり、紫外線予防を行ってください。テープは、医療用の紙テープで構いません。