形成外科
2015/01/21

形成外科シリーズ ⑮ 抜糸後のアフターケア(テーピング)

■縫合処置を受けたかたへ■


3Mマイクロポアサージカルテープ

3Mマイクロポアサージカルテープ

皮膚は弾性があるため、キズあとには常に引っ張る力がかかっています。そのため、ゆっくりとキズの幅が広がって目立ったり、場合によってはミミズ腫れのような大きなキズあとや、ケロイドになることもあります。これらを予防するために、キズあとを医療用テープで保護する、テーピングというアフターケアをお勧めしています。
また、初期のキズあとは、紫外線や摩擦などの刺激でシミ(色素沈着)になりやすく、これらをテーピングで予防する目的もあります。

■テーピングの方法■


傷に垂直にテープを貼る

● 入浴前にテープをはがし、通常通り洗浄する。
● キズあとに対して垂直な向きにテープをはる。

※ 使用テープは 3Mマイクロポアサージカルテープ をお勧めしています。薬局等でお求めください。
※ 少しテープを引っぱりながら、皮膚をよせるようにして貼ります。ただし、皮膚がかぶれやすい方は引っぱらずにそのまま貼っても構いません。
※ 張り替えの日数は、汗の量や肌質(乾燥肌や敏感肌など)に応じて、毎日張り替えるか、数日置きに張り替えるかを調節してください。
※ 期間としては、 最低限1〜2ヶ月 継続してください。顔面や、関節周囲の場合、3〜4ヶ月ほどをお勧めしています。

■テープでかぶれる、赤くなる等の皮膚トラブルがある場合■


● ほかの医療用テープを試してみる(複数のテープが市販されています)。

※テープを貼ってすぐに赤みが出る場合には、テープの粘着剤などにアレルギーをお持ちの可能性があります。

● 汗で蒸れて赤みが出ている場合、赤みが治まるまで1〜2日テーピングをお休みする日を作ってください。
● 皮膚が弱く、どうしてもテープが合わない方には、表面に皮膚保護の被膜を作るスプレーをご案内しています。

キズのひきつれにより機能障害が出た場合、形成外科を受診してください。また、抜糸後半年ほど経ってもキズの外見が気になる場合、キズなおしの手術(自費治療)もあります。